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いぶし銀のTHE SILVER ROLLING STONES (苦笑)

TOKYO QUADRO MARKETから森川がお送りします。

30年くらい前、レコード会社に勤めていた僕はお遊びバンドに参加していた。
その名も「シルヴァー・ローリング・ストーンズ」
なぜにシルヴァーと言う冠がついたの忘れてしまったがその名が示すように
ローリング・ストーンズのコピーバンドである。

メンバーは全員がレコード会社勤務。
ミック藤倉(Vo)、キース佐藤(G)、チャーリー・ニワッツ(Dr)、岸ワイマン(Bass)そしてロニー竹内(G)がオリジナルメンバー。
そしてゲストが
トミー・佐々・スチュアート(Key)
ピート・おまんた林・タウンゼント(G)
ジョン・森川(Vo, G)

John Morikawa 1983
写真は30数年前のオレ

1981年夏、メンバーのキース佐藤がLAでストーンズのLIVE「Still Life 」を観て来た。
そして限りなくキースのそれに近い50年代のテレキャスターを買って来た。
当時僕らの周りにストーンズを観たヤツなんてひとりもいなかった。僕らがそうであったように日本のロック・ファンはずーっとストーンズの来日を待っていた。
麻薬逮捕前歴のある彼らが日本入国を許されたのはそれから9年も後である。

キース佐藤がオリジナルメンバーに声をかけシルヴァー・ローリング・ストーンズを結成したのはLAから
帰国してほどなくだ。彼らはストーンズの「Still Life 」の構成をそっくり真似た。「A列車で行こう」のBGMに始まり
「アンダー・マイ・サム」のギター・イントロがインして来る。
シルヴァー・ローリング・ストーンズは受けに受けた。メンバーは20代後半から30代前半、みんな若くハチャメチャでワイルドなステージを展開した。実際どれほどの演奏力だったかはっきり覚えてないが客の盛り上がりがその場の雰囲気を作ったのだ。観客はほとんどが同じレーコード会社に勤務する仲間、彼らと付き合いのある雑誌社、電波媒体の友人たち。そのうち仲間内ではない客も冷やかしで観に来るようになった。ある時なんか熱狂した客がステージに椅子を投げて来た。ステージの上から波打つ客が見えた。観客は誰もがみんな本物のストーンズ・ライブを切望していた。日本に来れない彼らに渇望していた。だからこのキワモノ(失礼)バンドに幻を見たのだ。まぁ、ローリング・ストーンズごっこだよね。
渋谷や下北沢のライブハウス、学園祭なんかに呼ばれた。内田裕也さんから年末のロックコンサートに出ないかと声をかけられた。僕が参加したのは結成から1年ほど遅れてだ。キース佐藤がジョン・レノン役でゲスト出演しろよ!と声をかけてくれたのだ。すでにもうひとりのゲストピート・おまんた林・タウンゼントはステージ上でギターを滅茶苦茶に叩き壊していた。勿論僕はこの話に乗った!ジョン・レノンが亡くなって2年ほど経っていたから僕は「Tonight’s special guest from Heaven」と言ってミック・藤倉から紹介されるのだ。ドント・レット・ミー・ダウンやカム・トゥゲザー、スタンド・バイ・ミー、イマジン、そんな曲をやった。若い日、80年代はそう言った事に恥ずかしいなんて気持ちは微塵も無かった。まぁ、恥知らずである。

あれから30数年が経った。
一番若いキース佐藤が59歳、その他のオリジナルメンバーは全員が還暦を超えている。既に鬼籍に入ってしまったロニー竹内。
僕らは30年ぶりに集まった。ロニー竹内追悼の思いもこめて。。
リハーサルに集まったメンバーはもう昔のように高い声が出ない、指が強張る、5曲演ったら息が上がる、そんな言い訳と互いの不健康自慢なんかしながら笑い転げる。
本番は1月20日だ。
僕はこの日のためにギターの調整、弦やシールドの選びまですべてアムリタ・カスタム・ギターズの山本君に頼った。
山本君とももう25年以上の付き合いになる。山本君はまだ発展途上、知り合った頃から物凄く成長した頼りがいのある
ギター・テクニシャンだ。まだまだ成長を続けている。
そんな素晴らしい彼のヘルプもあって当日僕は渋谷DUOのステージに立った。まさしくメンバー全員が本物のシルヴァーになっていた。
そして駆け付けてくれた観客もみんなシルヴァーになっていた。
でも、ロックだけは今も色あせる事無くそこにある。
そこに集まった人達の心にあるロックは老いる事無い。
だから僕もシルヴァーはシルヴァーでもいぶし銀のシルヴァーになっていたい(でも、まだまだだな)
いつまでも老いる事の無いロックを聴いていたい。老いる事の無いファッションで身を包みたい。
僕がTOKYO QUADRO MARKETをやっている理由はそこにある。
そう、TQMには老いる事の無い、時を経たいぶし銀のアイテムが所狭しと溢れている。


2015-02-02 | Posted in Blog | Comments Closed